平成が終わって令和が始まりましたが皆様は如何お過ごしでしょうか?
テーラーラトではこのブログから始めたいと思います、
今後もどうぞ宜しくお願い致します。
早速ですが今回のスーツは2着目のご注文になりましたので当然ながら1着目よりも補正が進んで完成度が上がりました。
使用しましたスーツ地はモヘア混紡の薄手の物なので皺等が出易く僅かなユトリ具合がシルエットにも影響が出てきますが、
2枚目写真のように特に後ろ姿は肩から背中にかけて吸い付くようなシルエットも出すことが出来ました。
全体的には細身のご体型なので胸周りや背中の巾をやや大きくしてメリハリのあるスーツに仕上げさせて頂いております。
テーラーによってはこの辺りの感覚も個性の見せ所でしょうか。
またご本人様のお好みで腰ポケットはスラントのチェンジポケットにしてアクセントを付けさせて頂きました。
日々のお仕事等に快適にお召し頂ければ何よりでございます。
ヨーロッパでは夏向きのウール100%の生地をサマーウーステッド
またはサマーウースと呼んでおります。
日本では真夏は湿気が高いので盛夏を除いた夏向きになるでしょうか。
利点は軽くて動き易く皺も吊るして置けば早目に取れる復元力があります。
今回はそのサマーウーステッドを使ったご注文でした。
ご新規のお客様でしたがやや鳩胸のスポーツ体型の方で
肩周りのフィッティングもしくは着心地を確保しつつ
Vゾーン(ラペルの返り線)が開かないように製作させて頂きました。
補足しておきますと鳩胸体の方は標準体の服を着ると
Vゾーンが弓形に開く事がよくあり、
お悩みの方も比較的多くいらっしゃるようです。
全体的にはタイト目をご希望でしたが仮縫い時には
動きを妨げないように細心の注意を払いながら作業を進めさせて頂きました、
そしてご試着はご満足頂けたようで何よりでございました。
先日完成しました春から秋にかけて当店では人気のある
モヘアツイル地を使ったスーツを今回はご紹介させて頂きます。
ウールにサマーキッドモヘアを27%混紡しておりますこのスーツ地は
やや肉厚が有りながら柔軟性も持ち合わせておりますので
ウール100%の物と変わりなくお使い頂けます、
またサマーキッドモヘアを混紡する事でウール100%の物よりも放熱性が高く
暖かい季節にも向いております。
さてお仕立てですが今回のお客様は3回目リピートでした、
スマートなご体型の方なので胸周りや肩周りをやや広げ
ウエストとの差を付けて存在感を出すように調整させて頂きました。
お立会いになられる方の目線も上に持って来る事で堂々とした雰囲気も感じられます。
またパンツは腰回りから連続するようなシルエットで
スマートに見えるように調整させて頂きました、
補足ではありますがこれでもタイト目ではありません。
お座りいただ頂いた時でにもヒップ周りや膝周りにかけて
リラックスして頂けるようユトリを持たせてあります。
全体的には確りした腰のある生地に柔軟性のある芯地に
手縫いの柔らかい縫製でバランス良く仕上げさせて頂きました。
長時間リラックスしてご着用頂けるでしょう、
そして長年ご愛用頂けますと幸いでございます。