まだ寒い日々ではありますがテーラーラトでは春夏向きのご注文も徐々に出始めております。
今回は春夏に向けてのスーツ地を新入荷致しましたのでその中から一部をご紹介させて頂きたいと思います。
写真1枚目はモヘア混紡のツイル地でストレッチ性があります、
モデスト・バートット(伊)という聞きなれない銘柄ではありますがこの手の生地でストレッチ性があるのは珍しく
確りした風合いに機能性があるので使い勝手が非常に良いでしょう。
続きまして写真2枚目は確りした腰のあるツイル地で薄手ながら春から初夏には丁度良い厚みがございます。
銘柄はエンパイヤ・ミルズ(英)でクリアカットと呼ばれる表面の起毛をなるべく省いた
ツルっとした春夏らしい風合いになります。
続きまして写真3、4枚目は銘柄はカノニコ(伊)でホップサック調の織で鉄紺のような渋い発色と
薄手ながら確りした目付けのツイル地でございます。
最後の写真5枚目は60%キッドモヘア混紡のビンテージ生地になります、
当時は盛夏用として織られましたが程よい肉厚と腰がありますので春からでもお召頂けるでしょう。
以上どれもビジネス等の実用性にも向いておりますが
一度お手に取って素晴らしい風合い等をお確かめ頂ければ幸いでございます。
先日レデースのインヴァネスコートが完成しました、
使用しました生地は目付けの確りしたチェビオットツイードで耐久性と防寒性、防風性にも優れております。
発色も茶系をべ-スにネップ入りのペッパー風でとても味わい深いものがあります、
このコートの雰囲気もよく出ておりますね。
当店では他にも英国らしい渋いグリーン系も人気がございます。
またこのコートは着物にも良く似合います、
ケープ内側の袖ぐりを大きく取ってありますので着物の上からご着用頂き易くなっております。
当店では仕付け糸で仮の形に縫い上げて実際に試着して頂き補正箇所をチェックする事を仮縫いと呼んでおります。
今回は3着目でしたので大きく補正は出ておりませんでしたが前回から月日が経っておりましたので
微妙なご体型の変化や生地の特性(伸縮性等)に合わせて調整する必要が出てきました。
例えば全体のユトリ具合はお好みに合っているか、股上の着具合は良いか、腕周りの動作に影響はないか?
等細かく挙げれば限りがありません。
そして生地が身体に沿った服装は着る方にとって愛着が湧くと共に重要な場面でも
自信を持って頂ける服となるでしょう。
毎回このような事を考えながら仮縫いを進めさせて頂いておりますが
服についてお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談頂けたら如何でしょうか?
丁寧に仕立てられた注文服は長年に渡り端正な装いに整えてくれます。