3ツ杢(3PLY)のモヘア混紡を使ったトニックタイプと呼ばれる
生地を使った3つ揃えスーツが完成しました。
生地には源毛本来の良さとしっかりしたボリューム感のある
風合いを出す為にあえて織機のスピードを落とし
効率を悪くしてまで拘りのある生産方法をとっております。
メーカーはモヘアを古くから生産しております英国の
老舗ミル、ウィリアムハルステッドで
テーラーラトでは無地の紺系またはグレー系を取り扱っております。
今回の服装も確りした生地に、ハンドによる柔らかいお仕立てを
組み合わせる事により、体の動きに柔軟に追従し
着て行く間に体に馴染んで行くことでしょう。
また落ち着いた大人の装いと共にテーラー服の醍醐味として
経年変化もお楽しみ頂ければ幸いです。
先日盛夏用のスーツの仮縫いをさせて頂きました。
使用しました生地はテーラーロッジ(英)のキッドモヘア入り
で薄くて張りが強く、暑い時にも皺になり難くて
パリッとした仕上がりになります。
お仕立てにはご希望の見た目はウエストをやや絞った作りですが肩や胸回りは動かし易く
楽に着て頂けるように調整を致しました。
この際、生地には1着1着伸縮性など性質が違いますので
ご注文が2度目以降の方でも仮縫いの工程が重要になってきます。
お好みの着心地や動き易さを保つには毎度微調整が
必要不可欠ですね。
また2枚目画像には夏用のモヘア入りスーツ地を
掲載させて頂きます。
英国の老舗マーチャントのベートマンオーデン、
伝統的な色柄と風合いを持ち味としていますが
抜群に良い品質にしてはコストパフォーマンス
が優れています。
トラディショナルなスーツをお探しの方には
最もお奨めできる一品でございます。
今回はジャケットの下にニット等を重ね着した場合の
画像を掲載させて頂きます。
季節は少し戻りますが濃紺の腰の確りしたジャケット地
でお仕立て頂きました、
前回からお作り頂きました型紙を使用したのですが
下にセーターを着て頂く為に仮縫い後に
型紙のゆとり量を変更し通常よりも
全体に大き目に仕上げてあります、
また寒い日にはコートを省けるくらい温かいでしょう。
着方としてはネクタイを締めて頂いても引き締まりますし、
ちょっとしたお出かけにも気軽に着て頂けると思います。
定番的な上着として長年ご愛用頂ければ幸いです。