重厚で存在感のあるコートが完成しました。
アイルランドのアルスター地方が名前の由来で
肉厚のあるコート地を使用しました。
アルスターカラーと呼ばれる
衿巾が広く上衿も同じくらいの巾があります、
また衿には1cm巾のステッチもアクセントとして入れました。
ボタンは6ツボタン3コ掛けでダークな色の水牛ボタンで
落ち着いた雰囲気を出しています。
このコートはバック側にも特徴があります、
上から裾までインパーテッドプリーツが入り
腰にはバックベルト付きでデザインと動き易さ
も兼ねています。
英国の衛兵(ガーズマン)が着ていたことから
別名ガーズマンコートとも呼ばれていますが
そのような使い方からも防風性と保温力にも優れています。
またエレガントな雰囲気も持ち合わせているので
西洋では格式の高いホテルのドアマンが着ている
のも見受けられます。
先日ジャケットにチャコールグレーのチェビオットツイードと
パンツにベージュのキャバリーツイルでお作り頂きました。
今回で2着目のお客様ですが初回はシングルJでしたので
型紙を変更させて頂きました。
基本的なダブルの4つボタンでややショート丈、
ツイードの中では硬い目のチェビオットをお好みに
合わせてタイト気味に
させて頂きましたがとても締まり感があります。
コートにも良く使われるこの生地はジャケットにすると
また風合いが違って見えます、
同じ生地でもお仕立てによって表情が変わる所が
注文服の面白い所の一つでしょう。
パンツは摩擦や耐久性にも優れたキャバリーツイル地を
お選び頂きました、
綾織がハッキリしたサンド風の発色でジャケットとの
バランス感もスポーティーな印象です。
フィッティングも1着目よりも更に良くなりましたと、
お気に召して頂けたようで何よりでした。
また近年ジャケット&パンツをご注文ご着用
される方も増えて来たようですが一例として
このようなスタイルもお奨めです、
勿論他にも色々なスタイルや着方のご提案やご相談
もさせて頂いておりますのでご興味のある方は
お試しされては如何でしょうか?
今回はややタイト目でのご注文のスーツでした。
前後から見てもウエストの絞り感を少し強調し
メリハリの利いた立体感のあるスーツが完成しました。
使用しましたスーツ地はスキャバルのやや肉厚のある
冬服地で、品質抜群の源毛の使用により奥深い発色と
着込むほどに味わい深い風合いがあります。
また着心地は見た目程にタイト感をできるだけ感じさせないように
各所にゆとりを設けております、
長年ご使用頂く事が前提ですので丈や肩巾など
普遍的なバランス感も取り入れました。
出来上がりまでが楽しみなのもお仕立て服の醍醐味の一つですが
今回もお客様のご要望とラトのご提案による服が完成しました、
長年ご愛用頂ければ何よりと思います。
当店では他にも様々なご要望をお聞かせ頂いておりますので
宜しければお気軽にご相談頂ければ幸いでございます。