夏服のお渡しはほとんど終わりになってきました。
今回はタイト気味のシングルスーツの
ご依頼でした、上着丈もショート気味で
バランスをとり若々しく活動的な雰囲気の
服になりました。
ご依頼主はこれが2着目で1着目(http://www.tailor-lato.com/ja/blog/?i...)は紺のダブルスーツ
をお作り頂きました。
着心地のゆとりや丈は殆ど同じですが
素材の中身が多少違うものの雰囲気は大分違う感じがします。
2着目を製作する際に型紙をシングルスーツ用に
修正する分けですが、打合い(ボタンを止める部分)を
シングル用に修正するだけなので寸法は1着目と
狂いは出ません、後は生地の質の違いにより
多少の修正を仮縫いで調整させて頂きました。
まだ暑い日は暫く続くと思いますが
着こんで頂ければと思っております。
※フィッティングに関しまして
テーラー・ラトでは
基本的に全ての縫製に仮縫いをお付けしておりますが、
フルオーダー・スタンダードより上のお仕立てグレード
に関しましては必要に応じて2回目の仮縫いをさせて
頂く事があります。
特に初めてオーダー頂いた方では2回仮縫いをさせて頂く事が
あります、当店ではフルオーダーならではの質の高い
お仕立を目指しておりますので
この場合も追加料金は頂いておりません。
H・レッサーのレスロン(トニックタイプ)を使った
仮縫い時の写真です。
ご注文主のお客様はこの服が2着目でしたので
初回で完成された型紙を使用しました。
フィッティングは煮詰められていましたので
大きく操作することは必要ありませんが
1着目はアイリッシュリネン、2着目は非常に腰の強い
モヘア入りのトニックタイプと生地の性質が大きく違うので
ユトリの取り方に注意しながら作業を進める
必要があります。
とりわけ後者の方は肉厚があり伸縮性も少ないので
窮屈に感じる所を僅かに広げたり、
カーブのラインを型紙に変更したりする必要がありました。
この場合殆どの場合は数ミリ程度の操作になりますが
毎回生地の種類の違いに、最適なお仕立てを
進めて行く所もフルオーダーならではの
良さと確信しております。
またテーラー・ラトでは全てのお仕立てに着る方専用の
型紙を製作しデザインやスタイル、着心地、生地の性質等を
総合的に反映させながら1着ごとにお仕立てを
進めて行くスタイルをとらせて頂いています。
今回で3着目のお客様の夏向き3ピーススーツが出来上がりました。
初回作の参考URL(http://www.tailor-lato.com/ja/blog/c1...)
使用した生地はテーラー・ロッジ(英)のピンヘッドチェックの
似織りダーク系無地、キッドモヘア60%混紡で上質な張りと
光沢感がありますが少し離れて見るとマットで落ち着いた
発色をしております。
お仕立てもベストを追加されましたので前作の型紙を
使用し、ジャケットを中心に微調整させて頂きました。
フルオーダーは2着目、3着目になると、更に煮詰まり
着る方にとって理想的な服となってきます、
また作った服も後々調整や修理の範囲が広く可能ですので
合理的でエコな服だと思います。